一般的な業種における固定資産は、頻繁に棚卸しなくても日常的に使用する中で実在性(本当に存在するのか)、評価の妥当性(価値が落ちたのにそのままの価格になっていないか)がなんとなくわかるものです。しかし、『生物』や『育成仮勘定』は、死亡、滅失、さらには脱走なども考えられるかもしれません。

普通の商品であれば、万引きされることはあったとしても、商品が自ら逃げることはないはずですが、生物だけに勝手にいなくなる可能性もあるわけです
さらに、数えている間に動くので、カウント漏れしたり、同じ個体を重複してカウントしてしまうリスクもあります
家畜の耳札などがあければ個体の識別が難しい場合もあります。

だからこそ、棚卸資産と同じような定期的な棚卸が必要になってしまうわけです。

ちゃんと存在しているか、だけではなく、生きてるか、腐ってないか、枯れてないか、災害で滅失していないかなど気にすべきことがたくさんあります

さらに、生物に担保権が設定されている場合もあり(牛など)、その場合には担保の保全と言う意味合いからも棚卸が重要になってくるわけです。

生きているものを扱うからこその難しさを感じますね・・・

B/Sはこれで一段落にして、次はP/Lも確認していきましょう!